シルクの光と影。私が養蚕を始めた理由

養蚕記録

みなさん、こんにちは。
自然派スキンケアサロンimito (イミト)が大切にお届けしているまんまる石けん。その大事な原料のひとつに、「シルク」が使われています。

「シルク=高級で、美容に良い、健やかな美しさ」 そんなイメージが一般的かと思います。
でも今、私はその「煌びやかな世界」の裏側にある、ある種の「影」と向き合っています。

きっかけは、一言の提案から

きっかけは、まんまる石鹸素地の提供先であり、シルクを長年研究している方からの一言でした。
「一度、ご自身でお蚕(かいこ)さんを育ててみませんか?」

その言葉に背中を押され、私は今、自宅で12頭のお蚕さんを育てています。 養蚕はまったくの初心者。
ぐっと寒さが増した頃に届いた小さな命。専用の人工飼料をあげながら、毎日手探りでお世話をしています。

突きつけられた現実

養蚕をはじめて10日ほどが経ちましたが、実際に育ててみて、突きつけられた現実があります。

それはお蚕さんは、何千年という長い歴史の中で「人間のためだけに」品種改良され続けた生き物だということ。
脚力が弱いお蚕さんは風が少し吹くだけで葉っぱからぽろり、すぐに落ちてしまいます。
水は自力で飲めないため、葉っぱから吸収しなければなりません。
成虫したお蚕さんには立派な羽があるにも関わらず、飛ぶことができません。

人間の助けがなければ、彼らは、自力で成虫になることも、自然界で生き延びることもできません。

どこにも羽ばたくことなく、綺麗な繭を残し、沢山の子孫を残して、その命は尽きます。
「人間の都合で生かされている命」 そこには、クリーンで美しいイメージだけでは語れない、深く、重い背景があります。

「12頭の命」と向き合う決意

imitoが扱う製品は何より”やさしさ”を大切にしています。 でも、その裏側にある命の背景から目を逸らして「やさしい石鹸です」と言うのは、どこか誠実ではない気がしたのです。

机上の知識だけではなく、12頭の小さな命が大きくなっていく姿をこの目で見守り、納得した上でまんまる石けんを一から作りたいと思いました。

命へのリスペクトを形に

まんまる石けんには、一つの「約束」があります。

一般的なシルクの採取では、効率のために茹でることで絹を採取する方法で、蛹(さなぎ)の命を奪うことが大半です。
けれど、自社で扱うシルクは「種繭(たねまゆ)」という方法を選んでいます。
ひとつひとつ、手作業で繭を切り、蛹を取り出す。 お蚕さんがその命を全うできるように。お蚕さんの命を最大限の「リスペクト」を持って分けていただく道を選びました。

これから繭ができ、その繭を手作業で切る風景も、記録に残してシェアしていく予定です。

順調にいけば1月中旬に12個の繭ができる予定です。
各種SNSやこのブログで飼育記録を残していきます。初日からの様子は毎日Xで更新しています。

皆さんも12頭の物語を一緒に感じていただけたら嬉しいです。

imito 公式LINE

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 須玉インターから車で5分(駐車場あり)
 営業時間:11:00~16:00
 定休日:月・火・水(不定休)
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